社史を作る意義

会社の周年記念などで「社史を作りたい」という会社様はたくさんいらっしゃるかと思います。一般的に社史を作るにあたっての費用は150万~1000万円と言われています。しかしながら単に「他の企業も作っているから」「節目だから」といった理由で社史を作っても、せっかく作った社史が活かされなければ時間と費用が無駄になってしまいます。
この記事では社史を作る目的と目的に合わせた手段の検討をご紹介いたします。

社史を作る目的

まずは社史を作る目的を整理してみましょう。以下は社史編集室様よりの引用です。

社史制作・6つの「目的」
  1. 社員とその家族、取引先に会社への理解を深めていただく
  2. 社員に周年などの節目を意識してもらうため
  3. 会社の足跡に学び、今後の経営に役立てるため
  4. 経営資料の保存・管理のため
  5. 業界の内外に、会社と会社の商品・製品の存在意義をアピールするため
  6. 会社のアイデンティティを確認するため

社史編集室より引用

目的に合わせた手段

現在、会社様で検討されている中で上記の目的のどれに当てはまりましたでしょうか。
また、先ほど社史を作るにあたっては150万~1000万円と紹介いたしましたが、上記の目的を満たすにあたって必ずしも高いコストをかけて本の形式の社史を作る必要がありますでしょうか。

例えば「経営資料の保存・管理のため」等は会社の情報を正確に残し、文章として管理していくためにきちんとした計画と社史作成の体制、運用を検討する必要があると思います。「社史を文書として残すこと」自体が目的になります。

しかしながら、その他の目的については「作ること」が目的ではなく「読んでもらうこと」が目的となります。この場合、分厚い社史を作成して社員やお客様に「読んでください」というのは目的に合致していないように思えます。

ボードゲームを活用して会社理解を深める

株式会社サーカスでは会社の沿革をボードゲームとして落とし込むサービスをご提供しております。

「正確な歴史を詳細な形で残す」という点では向いておりませんが、「わかりやすい形で社史を知ってもらう」という点にフォーカスしたサービスです。

 ゲームという環境を用意することで、参加者のハードルを下げることができ、また自分でプレイすることによって、一方的な情報のプッシュであったのが主体的なプルによるインプットになり会社理解の浸透率も上がることが期待できます。

また、この沿革ゲーム自身を社員で作るというプロジェクトを行うことも考えられます。ゲームを作成する中で社員自身で会社のステークホルダにリサーチすることで社員と重役の距離が縮まったり、資料などをもって会社のことを調べる過程でエンゲージメントが向上するのはもちろん、協働作業により社内のコミュニケーションが活性化されることも期待できます。

まとめ

社史を作ったことにより「何を実現したいのか」が目的であり、「社史を作ること」そのものを目的としては手段と目的が入れ替わってしまわないように再度整理し直す必要があります。その中で整理し直した目的によっては高いコストをかけずに実現できる手段も再度検討の余地があるものと考えます。弊社サービスに限らず、目的に合致した手段を選んでいただくのが良いかと思います。