社員の組織への帰属意識や愛着心を表す「情緒的組織コミットメント」は、組織コミットメントを構成する3つの要素の中でも特に重要とされています。この感情的コミットメントを高めるためには、組織同一化、組織内在化、組織忠誠化という3つの構成要素を理解し、それぞれにアプローチすることが必要です。
本記事では、感情的コミットメントの構成要素、その重要性、そして組織としてどのように高めることができるのかについて解説します。
感情的組織コミットメントを構成する3つの要素
感情的組織コミットメントを構成する要素として、以下の3つがあります。それぞれの特徴について簡単に記載します。
- 組織同一化
社員が組織の一部であると感じ、組織との一体感を持つ状態を指します。- 例: 社員が「自分は会社の一員として重要な役割を果たしている」と感じる。
重要性: 組織同一化が高い社員は、組織の成功を自分自身の成功と捉えることができます。
- 例: 社員が「自分は会社の一員として重要な役割を果たしている」と感じる。
- 組織内在化
社員が組織の価値観や目標を自分自身のものとして受け入れる状態です。- 例: 社員が会社のミッションに共感し、それを達成するために行動する。
重要性: 組織内在化が進むと、社員の行動と組織の目標が一致している状態となるため、モチベーションが向上します。
- 例: 社員が会社のミッションに共感し、それを達成するために行動する。
- 組織忠誠化
社員が組織に対して深い愛着を感じ、組織に貢献したいという気持ちを持つ状態です。- 例: 難しい状況でも組織を支えたいという意欲を持つ社員。
重要性: 組織忠誠化は、離職率を低下させ、困難な状況での粘り強さを生み出します。
- 例: 難しい状況でも組織を支えたいという意欲を持つ社員。
なぜ情緒的組織コミットメントが重要なのか?
情緒的組織コミットメントが高い社員がもたらすメリットは大きく分けると以下の4つになります。
生産性向上
組織の成功と自信の成功を紐づけられているため、モチベーションが高く、生産性が向上します。
離職率の低下
組織忠誠化が高い社員は、他の選択肢を考えにくく、結果として離職率が低下します。
組織の柔軟性向上
組織内在化が進んだ社員は、価値観の共有をベースに新しい環境に柔軟に対応することができます。
イノベーション促進
組織同一化と内在化により、社員が組織目標を共有し、新しいアイデアを提案しやすくなります。
情緒的組織コミットメントを高める方法
3つの要素それぞれにアプローチすることで、情緒的組織コミットメントを高めることができます。
- 組織同一化を促進する施策
- 社員がチームの一員であると実感できるプロジェクトの設計。
- 部門横断のプロジェクトを通じたつながりの強化。
- 組織内在化を支える施策
- 組織のビジョン・ミッションを定期的に共有する場を設ける。
- 社員が組織の価値観を体験的に理解できる研修の実施。
- 組織忠誠化を深める施策
- 公正で透明性のある評価制度を導入し、社員の貢献を認める。
- 社員が誇りを持てる社内文化を形成する(例: 社会貢献活動やサステナビリティ施策)。
当社の提供する研修プログラム
情緒的組織コミットメントを高めるために必要なこととして、当社では 1.社史の共有 2.コミュニケーション の促進が重要であると考えています。
社史を共有することで、組織忠誠化を向上させるだけでなく、現在のビジョンやミッションに対する共感を高めることができるからです。
また、コミュニケーションの促進は、ただ同期や近い人たちと行うだけでなく、経営層や上司といったレイヤーを超えて行う必要があると考えています。
当社では、
会社の歴史をボードゲーム形式にする「沿革ゲームサービス」と「沿革ゲームを作ろうプロジェクト研修」の2種類を用意しています。
上記は、会社の歴史を楽しく学びつつ、かつ様々なレイヤーの人と交流を深めることができるため、情緒的組織コミットメントを高める新しい形の研修です。
まとめ
情緒的コミットメントは、社員が「この会社で働きたい」と感じる動機の中核です。特に組織同一化、組織内在化、組織忠誠化の3つの要素を理解し、それぞれに働きかけることで、社員の満足度や組織の生産性を向上させることができます。
当社の研修プログラムは、情緒的コミットメントの向上を通じて貴社の成長をサポートします。ぜひお気軽にお問い合わせください。